沖縄の標準語

沖縄方言は、簡単には聞き取れません。しかし、沖縄の人が標準語と思って話している言葉の中にも、結構不思議なものがあります。
日本語なのに、使い方の違う言葉をご紹介します。

「本土」「内地」

沖縄から見た他府県は、みんなまとめて「本土」とか「内地」といいます。とくに、内地と言う言葉は、「外地」の反対語で、外地とは戦前の台湾や満州など、国外の日本の領土を言った言葉ですが、別に沖縄の人が自分たちは「外地」にすんでいると思っているわけではありません。


「ナイチャー」「シマー」「島ナイチャー」

 沖縄では、いろんな言葉の語尾に「ER」をつけて、「〜の人」と言う意味にすると言われています。バカな人のことをフラーといいますが、英語のFOOL(バカ)にERをつけたものだと、まことしやかに言われています。
 それで、「内地出身者「ナイチャー」と呼ばれます。ニュアンスとしては決して良い意味ではないので、本土出身の方は自分のことをあえて「ナイチャー」と呼ばないようにしましょう。

 沖縄出身者のことを「うちなーんちゅ(沖縄の人)」とも呼びますが、たいていは「シマー(島にRをつけて伸ばした;Eは省略)」と簡単に呼びます。このシマーは、県産品全てを指す言葉でもあります。

 最近、本土出身者が自分のことを「島ナイチャー」とよく呼んでいます。「島(沖縄)に住むナイチャー」と言う意味だというような解説文献もあるようですが、ナイチャーはナイチャーで、わざわざ「島」をつける必要はありません
正しい意味は、「シマー」のくせに「ナイチャー」の真似をしている奴。決して良い意味ではありませんが、そんなに悪い意味でも無いようです。


「〜しましょうね」  「〜しようね」  
単身赴任の田中さん。事務所で一人だけのナイチャーです。
残業していると、いつもはきはき、元気者のかわいい事務員ユミちゃんが、にこにこしながら大きな声で言いました。
「田中さん、先に帰りましょうね。」

はい、と答えた田中さん、ユミちゃんからのデートのお誘いだと思い、どぎまぎしながら、大急ぎで机の上を片づけてユミちゃんを追いかけました。しかし、彼女は帰ってしまっていない。いったい彼女は……?

 ユミちゃんは、「お先に失礼します。」と言う意味で、「先に帰りましょうね。」と言いました。
沖縄では、「私が〜します」という時、〜しましょうねと言います。

標準語ではLet's(一緒に〜しましょう)の意味なのにね。

仕事関係でも、「それはこちらの方で処理しましょうね。」なんてやります。電話の相手が東京だったので、横で聞いててくすっと笑ってしまいました相手の方は、ええ、オレが沖縄まで行って処理するのかと思ったかも。

こうやって書いていながら、自分もよく使ってしまう。シカゴに行った時に、「先に風呂に入りましょうね」なんてやってしまった。


「○時あと」
 田中さんの会社に電話したら、ユミちゃんが出ました。外出している田中さんの帰社時刻を聞いたところ、
4時あと戻ります」と言われました。本土から電話した人は、必ずここで聞き返します。
「4時以降」と言う意味です。

「来るからね」
電話で話していて、「じゃあ、今から来るからね」とよく使います。これは、「今から君の家に行く」と言う意味です。
英語でもこんな時、「come」を使います。英語的な表現ですね。

「おうち」
沖縄では、なぜか、いい大人が家と言わずにおうちと言います。
「おうち」て幼児語じゃないかと思うのですが、「今度おうちを建ててね。」というのがふつうの表現として使われます。

「僕たち〜」
自分の会社や自分の家庭のことを、「僕たち会社」「僕たちおうち」などといいます。
僕たち会社は、休みがないからなあ」とか「僕たちおうちは、お婆(おばあちゃん)が実権を握っているから」というのがふつうの表現です。

「履く」
沖縄では、洋服でも帽子でも何でも履くを使います
帽子履いてきたよ。」「上着履いてくるね」と当たり前のように使います。
ホントは、ズボンとか靴とか下半身に着けるものにしか使わないのにね。

「同級生」

「君いくつ、○○歳。すると昭和××年生。だったら同級生さー。」という使い方を良くします。

同学年、同い年はすべて同級生と呼びます。ホントは、同じ学校や同じ学級にいた人を指す言葉ですね。


「ひざまずき」 と 「正座」
 沖縄の学校では、授業のはじまりの挨拶は、正座、が普通です。
正座と言っても、しくという意味で、決してイスの上にひざを乗せているわけではありません。
一般に言う正座は、ひざまずきと言ってます。

「ちり箱」
 沖縄では、なぜか「ゴミ箱」といわずに「ちり箱」と言います。

「うちあたい」

これは、標準語にはありませんけど、最後にどうしても載せたかった。
「人の振りみて我が振り直せ」と言う言葉がありますが、それに近い意味。

田中さんが、同僚のヒロシくんのことを噂して、「あいつってここだけがダメなんだよな。」なんて話をしていたら、聞いていたユミちゃんが「うーーん、うちあたいする。」て言いました。自分にも思い当たることがあって、人のことなのに、自分が言われているような気になる時に使います。


 さて、このページを読んだシマーのみなさん。
この文章を書いたのがシマーならうちあたいするけど、ナイチャーが書いたならわじわじーする(ムカツク)のはなぜでしょう。

また、何か言葉を思い出したら、更新します。

【目次に戻る】